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メールマガジン : ♪♪とっとりさんぽ メールマガジン 第74号 H26.7月号♪♪

投稿日時:

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とっとりさんぽ メールマガジン
第 74号 : ◆ 2014.07.10 ◆
発   行 : 鳥取産業保健総合支援センター
所 長 : 川 﨑 寛 中
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■□■ 今月のお知らせ ■□□
♪ 1. 相談員のさんぽ道…『松浦 喜房』 『岡田 克夫』
♪ 2. 研修会のご案内…『産業医研修会案内 セミナーアンケートQ&Aほか』
♪ 3. 『トピックス』
♪ 4. 『情報誌 産業保健21 2014.7月号 発行』
♪ 5. 編集後記… 所長 川﨑 寛中/HP~「7月によせて」も併せてご覧ください。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=173
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♪ 1. 相談員のさんぽ道
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『テレビで見た情報について詳しく知りたい?』

産業医学相談員/栄町クリニック管理者(院長) 松浦喜房

テレビや新聞、その他も医療情報で溢れています。
皆様も、「テレビで見ました」とか「友人から聞きました」とか言われて、色々な質問をされることも
多いのではないでしょうか。
私自身、最近の経験を思いつくままに書いてみても、〇〇年齢がどうだったとか、このサプリメント
は効果があるのかとか、血圧の基準値が変わったそうだが、とか数え上げればキリがありません。
色々な質問の中身を見ると、全くの思い違いであったり、マスコミが誇張・歪曲していたり、業者の誇
大広告を信じていたり、という事柄もありますが、ぜひ知っていてもらいたい大切な情報もありますし、
なかには将来の医学の進むべき道を示唆しているものもあるかも知れません。

一番困るのは、相当な知識のある医療者が、業者やマスコミに利用されているようなコメントを出
したり、自分の極端な考え方を喧伝されることです。さらに、最先端の医学であるべき基礎研究の体
制や、臨床研究データの信頼性が揺らぐ事態を目の当たりにすると、医療への信頼を保つにはどの
ようにしたらよいのかと考えながら、日常に向き合っているところです。

大衆にとって耳触りのよいことはもちろんですが、問題点を掘り起こすこともマスコミの仕事でしょう。
更に好奇心を煽るようなことや、秘められた不祥事があれば、恰好のネタになるはずです。しかし、
県によって個別指導の実施率(あくまで目標に対してということ)が低いのは問題だとか、医師会の抵
抗で診療報酬請求の電子化が遅れたとか、大新聞が一方的に書き立てても、医療者側はよほどの
ことがなければ反論の機会を持たないでしょう。

日常的に、相談を持ち掛ける方との対応はどうしたらいいのでしょうか?一歩進んでこちらがマスコ
ミ情報を利用することはできないでしょうか?元々、私は医学の教える事柄以外はコメントしませんよ、
サプリメントについても医療と無関係に自由に任せますよ、という態度でした。でも、最近はそれでは
済まされないという思いを強くしています。全部を網羅することは到底無理でも、疲労回復、免疫力向
上、美容、さらに健康長寿といった願いのために多くの人がサプリメントを使用し、日本で1兆円を超
えるお金が費やされている現状を見ると、それらの商品名や副作用等が少しずつ覚えられるように
なりました。

一方で、老・病・死に対する抵抗は本能的なものだと思わざるを得ません。
話は変わりますが、最近では、スポーツ選手の間でもキセノンガス等を用いた低酸素状態により高
地トレーニングと同じ状態が得られるとかで、ソチオリンピック後は新しいドーピング方法に対応する
ため、時効が無くなって、何年前にもらったメダルでも剥奪されるとか、物質が検出されなくても不自然
な血液データ変動を説明できなければドーピングと見做されることになりました。
スポーツ=遊び=自由と創造、という考えから懸け離れた時代にならないことを願います。
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『日本消化器がん検診学会総会に参加して』  産業医学相談員/おかだ内科院長 岡田克夫

平成26年6月6日・7日の2日間、第53回日本消化器がん検診学会総会に参加しました。従来、本学会
において内視鏡を用いた胃がん検診については対策型検診として推奨するだけの十分な証拠がないと
されて来ました。
つまり、「国として行う検診において内視鏡検診は勧められない」という事になります。もちろん人間ドッ
クなどでは通常行われていますし、鳥取県では以前よりエックス線検査と内視鏡検査を選択できる胃が
ん検診を行ってきました。がん検診として有効な方法と信じて諸先輩によって現在の形が構築され、県
民の皆さんも内視鏡が選択できるのが普通の胃がん検診と理解されているのではないでしょうか。しかし、
内視鏡検診によって死亡率を減少させることを証明した研究はありませんでした。確かにがん発見率は
エックス線検査よりも高く、発見されるがんも早期がんの比率が高いのですが死亡率減少効果が証明さ
れなければ“がん検診”として推奨されないのです。

この問題を解決すべく、国立がん研究センター濱島先生により鳥取県と新潟市の内視鏡検診のデー
タが検証され、昨年内視鏡検診による死亡率減少効果を証明する論文を出されました。今回の学会で
もたびたび取り上げられていましたが、国の指針を変更するためには質の高い研究が複数必要とされ
ており今回の改定には間に合わないかもしれません。鳥取県で取り組んできた内視鏡検診が評価され
てうれしく思うのと同時に、外からの評価に耐えうる質の高い検診を続けていくことが求められると考え
ています。また、これら市町村の実施する対策型検診と異なり、職域検診におけるがん検診は様々な
方法で行われており、実態も十分に把握できていません。学会の認定施設での全国集計はありますが、
全体の実態を網羅するデータはありません。

がん死亡、とりわけ働き盛りの方のがん死亡を減少させるため職域検診の実態をふまえ検診内容、
精度管理方法などさらなる検討が望まれます。当面の方策としては職域で受診機会のない方の市町
村検診利用の促進を図りたいところです。

がん死亡、とりわけ働き盛りの方のがん死亡を減少させるため職域検診の実態をふまえ検診内容、
精度管理方法などさらなる検討が望まれます。当面の方策としては職域で受診機会のない方の市町
村検診利用の促進を図りたいところです。
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♪ 2-1   研修会のご案内ほか
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□■□産業医研修会(認定産業医対象)開催のご案内

テーマ:「職場巡視の実際」
講 師: 当センター労働衛生工学担当相談員 田岡 隆夫
①日 時: H26.9/25(木)14:00~16:00
会 場: 鳥取ロブスターツール(株) 鳥取県西伯郡大山町高田1213-1
②日 時: H26.10/2(木)14:00~16:00
会 場: 大同端子製造(株) 鳥取市南栄町15-3

※②の会場は駐車場がございませんので、申込受付後に、後日集合場所等について
詳細を連絡いたします。
※ お問い合わせ:鳥取産業保健総合支援センター TEL 0857-25-3431
※お申込みはコチラから。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=74
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♪ 2-2 産業保健研修会のご案内 (受講料無料)
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【新掲載】
テーマ:「メンタル休職者の職場復帰支援 ~事例で見る支援のあり方~
講 師: 産業心理相談室 室長 芦村 浩 /当センターカウンセリング担当相談員
講 師: 鳥取障害者職業センター 上席障害者職業カウンセラー 田村 恭子
日 時: H26.9/19(金)14:00~16:00
会 場:さざんか会館 1F 第1会議室
日 時: H26.9/26(金)14:00~16:00
会 場: 米子食品会館 多目的ホール

【再掲載】
テーマ:「抑うつ状態の理解と必要な対応(仮題)」
日 時: H26.8/1(金)14:00~16:00
会 場: 米子商工会議所 7F A会議室
講 師: 鳥取大学医学部 精神行動医学分野教授 兼子 幸一
テーマ:「うつ病の理解と対応(仮題)」
日 時: H26.9/11(木)14:00~16:00
会 場: とりぎん文化会館 2F 第5会議室
講 師: 鳥取大学医学部 精神行動医学分野助教 松村 博史

↓ ↓ ↓ 申込はコチラから↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓

(研修会一覧)
※研修会の申込入力が簡単になりました。!!一度に複数回の申込が可能です。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=74

【各研修会会場のご案内】…該当する研修会会場をご確認下さい。
※さざんか会館(鳥取市富安2丁目104-2)
http://www.sanbg.com/t-hukusi/access/index.html
※とりぎん文化会館(鳥取市尚徳町101-5)
http://cms.sanin.jp/p/torikenmin/10/
※米子コンベンションセンター(米子市末広町294)
http://web.sanin.jp/p/bigship/15/
※米子食品会館(米子市旗ケ先)地図
http://www.mapion.co.jp/m/35.4310028_133.3195_8/poi=0859345022-001/

【【【 6/24熱中症セミナーにてアンケートよりQ&A 】】】

※セミナー終了後に皆様から、お寄せいただいたアンケート用紙へご記入いただいたものです。(無記名)
セミナー講師から回答を頂きましたので、お伝えいたします。
■□◆◇『質問』
① 外仕事をする職員がいます。TVで太陽の下に長時間いると、歳をとってから目がみえなくなる
という事を言っていました。東京ではサングラスをかけた保育園児の外遊びをする様子がTVに映っ
ていました。外仕事をする職員に対して、サングラス(イメージが悪くなるが)をつけるよう指導すべき
か否か。

② PM2.5について、この基準値を超えて警報が出ている場合、外仕事を止めさせるべきなのか。
マスク等させて外仕事をさせるべきなのか迷います。
将来、外仕事の職員の健康が気になります。

『回答』
① 晴れて紫外線が多い日に、長時間外仕事(4時間以内なら問題ないでしょう)する人には、サン
グラスの着用が薦められます。紫外線曝露により白内障の発生が多くなるからです。
レンズの色の濃さと紫外線のカット率は必ずしも関係しないので、カット率を参考にしてください。
普通の透明の近視用メガネでも一定の遮断効果はあります。帽子等も効果があります。

② 現状の日本国内での汚染レベルであれば、喘息、気管支炎などの呼吸疾患 および心臓病
の持病のある方以外は、特に問題はないでしょう。
持病のあるかたは、マスク等の着用、ときには外出を控えることが薦められます。
ただ、喫煙がはるかに大きな健康影響をあたえるので、禁煙、分煙を進めることがより重要です。
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♪ 3.  トピックス
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▼『労働安全衛生法が改正されました』
化学物質による健康被害が問題となった胆管がん事案の発生や精神障害を原因とする労災
認定件数の増加など、最近の社会情勢の変化や労働災害の動向に即応し、労働者の安全と健
康の確保対策を一層充実するため、「労働安全衛生法の一部を改正する法律」が平成26年6月
25日に公布されました。

【改正のポイント】
1.化学物質管理のあり方の見直し
2.ストレスチェツク制度の創設
3.受動喫煙防止対策の推進
4.重大な労働災害を繰り返す企業への対応
5.外国に立地する検査機関等への対応
6.規制・届出の見直しなど
詳細は厚生労働省のHP下記からご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000049191.html

▼ 『 今後における労働衛生対策の推進に関する基本方針について』
印刷事業場において化学物質を使用していた労働者の胆管がん事案ほか、石綿・粉じんによる
健康障害防止対策についても引き続き重要な課題となっております。
このような状況を踏まえ、今後における労働衛生対策の基本方針が厚生労働省から示されまし
たので案内いたします。詳細は鳥取労働局のHP下記よりご覧下さい。
http://tottori-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/news_topics/topics/_119876/_119987.html

▼『熱中症予防対策について』 (再掲)
熱中症予防対策の関連ページを開設しました。(鳥取さんぽ)
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=556
健康のため水を飲もう 推進運動 (厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/topics/bukyoku/kenkou/suido/nomou/index.html

▼『厚生労働省 委託事業「平成26年 建築物の解体事業時の石綿漏洩防止対策等に係る周知
啓発事業」』
上記講演会のパンフレットは、下記からご覧下さい。
9/16 (火) とりぎん文化会館(鳥取市)にて開催されます。
周知啓発事業(講演会)http://asbestos.jp/h26/

▼『平成26年度 「ゼロ災55」 無災害運動に係るスローガン募集』
鳥取労働局では、本年度も関係労働災害防止団体と連携して「ゼロ災55」無災害運動を展開
します。
この運動は、重点実施期間を設けて労働災害防止を呼びかける鳥取県独自の労働災害防止
活動として平成元年度から毎年実施しております。
※実施期間が本年度変更されましたので、ご注意下さい。
実施期間:毎年11/7~12/31
募集期間:H26.7/1~7/31(必着)
募集についての詳細は鳥取労働局のHP下記からご覧下さい。
http://tottori-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/news_topics/topics/_119876/_120010.html

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♪ 4. ▼△▼情報誌「産業保健21」2014.7 第77号発行!
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※『産業保健21 2014.7 第77号』発行となりました。
労働者健康福祉機構では産業保健に関する情報提供を目的として情報誌「産業保健21」
(購読料、送料無料)を年4回刊行しております。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=557
これまでのバックナンバーは以下のとおりです。
http://www.rofuku.go.jp/yobo/mental/tabid/128/Default.aspx
(労働者健康福祉機構HP)
もし送付のご希望(送付先変更、中止を含む)をご希望される場合は以下のフォームからご連絡
下さい。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=101
※なお送付先は鳥取県内に限ります。 他県にお住いの方は、
該当する県の産業保健総合支援センターまでお問い合わせください。
http://www.rofuku.go.jp/shisetsu/tabid/578/Default.aspx

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♪ 5.  編集後記 所長  川﨑 寛中
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7月に入ると梅雨がいつ明けるかが話題になり、梅雨が明け切ったあとに吹く白南風(しらはえ、
しろはえ)は、どんよりとした雲を吹き飛ばして一気に明るい空をもたらします。7月20日に始ま
る土用入り、21日の大暑、29日の土用の鰻の日と続く頃が一年中で最も熱く、熱中症対策を一
段と強化しなければなりません。

鳥取県は今年から、予想気温が30度を超える(真夏日)と予想される日に「熱中症警報」を、予
想気温が35度を超える(猛暑日)と予想される日に「熱中症特別警報」を発令してきめ細かな注意
を喚起することになっています。
熱中症対策の基本は、熱い日は屋外の作業計画を見直したり、適宜日陰に移って休憩をとり水
分と適量の塩分を補給し、室内ではエアコンで室温を調節しながら、こまめに水分を補給するよう
に心掛けてください。詳細は当総合支援センターのホームページやメールマガジン、鳥取労働局
のHPに熱中症に関する多くの情報が紹介されています。

6月12日からブラジルで開催されたサッカー2014FIFAワールドカップは、連日熱戦が繰り広
げられました。わが国ではテレビの視聴率が40%以上に達しましたので、ワールドカップの開催
中は職場から真直ぐ帰宅する人々が多く、小遣いを使うこともなく家計の収支状態には余裕があ
りそうですから、土用入りしたら夏バテ防止に鰻を食べて栄養を補給し、引き続き元気ニコニコで
日常の業務についてください。

※HP~「7月によせて」も併せてご覧ください。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=173
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♪ <メールマガジン>配信について
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鳥取産業保健総合支援センターでは、今後も随時このような形式で<メールマガジン>を配信させ
ていただきます。
新規に配信希望、配信先変更、配信停止の場合は下記フォームよりご連絡をお願いいたします。
https://www.tottoris.johas.go.jp/?page_id=101
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♪<メールマガジン発行者>
(独)労働者健康福祉機構 鳥取産業保健総合支援センター
〒680-0846
鳥取市扇町115-1 鳥取駅前第一生命ビルデイング6階
TEL 0857-25-3431 FAX 0857-25-3432
E-mail: info@tottoris.johas.go.jp
URL: https://www.tottoris.johas.go.jp/
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