所長のメッセージ
: 平成26年8月によせて
鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中
暦の上では8月7日の立秋を境にして秋に入りますが、現実は7月末の梅雨明け後から酷暑が続き、連日マスメディアは熱中症患者の多発と救急搬送患者の急増を報道しています。厳しい暑さは多くの人々にとって寝苦しい熱帯夜をもたらします。このような熱帯夜のために睡眠不足が何日も続くと、体がだるい、食欲不振などの夏バテの症状が現れれます。一方では、睡眠不足は糖尿病、高血圧、心臓病、肥満などの生活習慣病やメンタルヘルス不調のリスクを高めますので、夏場の睡眠不足対策、特に規則正しい生体・睡眠リズムの確保とバランスの取れた食事の摂取が必要になってきます。熱帯夜に熟睡するためには汗を効果的に発散させることが大切で、寝室の風通しをよくしたり、眠る前にエアコンで寝室の温度を26~28度前後に下げておくと眠りやすくなります。
わが国では昨年、有名ホテルやレストランで、メニューとは異なる食材が使われていた偽装表示が社会問題になりましたが、今回中国上海市の食品会社が使用期限切れの鶏肉を使った加工品がわが国に輸入されていたことが判明して、グローバル化する食の安全・安心に関心が集まっています。ヒトが生きていく上でまず食べ物が体内に入ることが必須ですから、食文化がグローバリゼーションしている現状では、食の安全・安心につながる態勢づくりはグローバルな視点から対策を講じる必要があります。
8月は食品衛生月間ですので、この時期に多発する食中毒の事故防止と衛生管理の向上に努めてください。特に夏期は種々の細菌による食中毒に注意する必要があり、一般家庭においては、食中毒予防の基本である「菌をつけない(清潔)」、「菌を増やさない(冷却)」、「殺菌する(加熱)」の三原則を守りつつ、正しい手洗いを励行してください。
真夏の楽しみは8月9日(土)から23日(土)までの15日間にわたって繰り広げられる熱闘甲子園の第96回全国高等学校野球選手権大会です。鳥取県代表として4年ぶり8度目の出場を決めた溌剌とした八頭高校を応援してください。八頭高校が勝利を収めた日は祝杯をあげ、お酒を飲めない人は冷やした大栄西瓜を食べて夏の匂いを感じながら至福の時を過ごしてください。