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鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中

秋を表現する言葉としてスポーツの秋、食欲の秋、芸術の秋、読書の秋などが思い浮かびますが、自己充実の秋はいかがでしょうか。空気がさわやかで過ごしやすい季節ですから、昼間は業務の能率アップに努めるとともに、仕事から解放されたら体を動かし軽く汗を流して体力増強に努め、さらに秋の夜長を読書三昧で過ごし、良いコンディションで平成26年度第3・四半期のスタートを切ってください。

10月1日から7日まで平成26年度全国労働衛生週間が実施されます。本年度は「みんなで進める職場の改善 心とからだの健康管理」をスローガンとして、国民の労働衛生に関する意識を高めるとともに、職場での自主的な活動を促して労働者の健康管理を確保することになっています。全国労働衛生週間中に事業者叉は総括安全衛生管理者は職場巡視を実施し、併せて産業保健従事者は日常の労働衛生活動の総点検を行ってください。

わが国では一般定期健康診断の結果、何らかの所見を有する労働者の割合が平成25年は53.0%(平成24年は52.7%)と漸増して、職場での健康リスクは依然として高い状態にあります。厚生労働省が本年2月に実施した「健康意識に関する調査」結果によると、企業・団体等が社員の健康づくりに取り組んでいるのは4割弱であり、一方、取り組んでないのは5割以上を占めています。産業保健従事者は産業医と緊密な連携をとりながら、労働者の健康管理に努めてください。
食欲の秋にいただくふっくらと炊き上った新米はそれだけで美味しいので、食べ過ぎて「天高くお腹肥ゆる秋」にならないように、主食、主菜、副菜をバランス良く食べて、一方では仕事や運動でエネルギーを発散してください。

10月1日から赤い羽根共同募金運動が始まります。10月13日(月)は体育の日、赤い羽根をつけて、さわやかな秋風に揺れる芒(薄、すすき)の美しさともの寂しさを愛でながら、ウォ−キングやランニング、サイクリングなどで体力増強に努めてください。


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鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中

熱闘甲子園の第96回全国高等学校野球選手権大会は大阪桐蔭高校の優勝で閉幕し、今年の夏は終った感じです。8月は全国的に天候不順が続き、8月20日未明に広島市北部で起きた広島土砂災害では多くの死者・行方不明者が出て、連日警察と消防、自衛隊による大規模な捜査が続いています。今回のような短時間の大量降雨があれば、全国何所でも土石流は起きうると言われますので、自然災害の恐ろしさを再確認すると共に、自治体等による災害に対する住民の危機意識の高揚と災害に強い町作り対策、併せて私たち1人ひとりが普段から災害に対する自助努力を積み重ねる必要があります。

毎年9月1日は防災の日で、防災の日を中心とした8月30日(土)から9月5日(金)までが防災週間として、全国で防災訓練などの国民活動が行われますが、今年は直近の広島土砂災害を受けて例年以上に国民の関心が集まるものと思います。産業保健従事者は職場や家庭において常に防災意識を持ち続けることが大切で、この機会を利用して災害時に適切な行動がとれるように、職場や家庭において実行可能なマニュアルを再確認してください。

9月は「がん征圧月間」です。現在、日本人の2人に1人ががんになり、3人に1人、年間30万人を超える人ががんで亡くなっています。がんの罹患を未然に防ぐがん予防は第1次予防と称されていますが、近年の研究によると、がんは生活習慣との関連が高いと言われています。現状において科学的根拠に基づくがん予防法として、受動喫煙を含めてたばこはがん全体のリスクを確実に上げること、食事はバランス良くとること、食塩の摂取は最小限にすること、運動を含めて日常生活を活動的に過ごすことなどが特に重視されています。

8月末から鳥取県特産・20世紀梨が出荷されています。今年の梨は大玉で甘い仕上りと報じられていますので、シャキシャキした梨の食感を楽しんで夏の疲れをとってください。野菜や果物を十分に摂ることはがん予防にも通じますので、鳥取産の梨を食べて地産地消に協力しつつ、がん予防につなげてください。


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鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中

暦の上では8月7日の立秋を境にして秋に入りますが、現実は7月末の梅雨明け後から酷暑が続き、連日マスメディアは熱中症患者の多発と救急搬送患者の急増を報道しています。厳しい暑さは多くの人々にとって寝苦しい熱帯夜をもたらします。このような熱帯夜のために睡眠不足が何日も続くと、体がだるい、食欲不振などの夏バテの症状が現れれます。一方では、睡眠不足は糖尿病、高血圧、心臓病、肥満などの生活習慣病やメンタルヘルス不調のリスクを高めますので、夏場の睡眠不足対策、特に規則正しい生体・睡眠リズムの確保とバランスの取れた食事の摂取が必要になってきます。熱帯夜に熟睡するためには汗を効果的に発散させることが大切で、寝室の風通しをよくしたり、眠る前にエアコンで寝室の温度を26~28度前後に下げておくと眠りやすくなります。

わが国では昨年、有名ホテルやレストランで、メニューとは異なる食材が使われていた偽装表示が社会問題になりましたが、今回中国上海市の食品会社が使用期限切れの鶏肉を使った加工品がわが国に輸入されていたことが判明して、グローバル化する食の安全・安心に関心が集まっています。ヒトが生きていく上でまず食べ物が体内に入ることが必須ですから、食文化がグローバリゼーションしている現状では、食の安全・安心につながる態勢づくりはグローバルな視点から対策を講じる必要があります。

8月は食品衛生月間ですので、この時期に多発する食中毒の事故防止と衛生管理の向上に努めてください。特に夏期は種々の細菌による食中毒に注意する必要があり、一般家庭においては、食中毒予防の基本である「菌をつけない(清潔)」、「菌を増やさない(冷却)」、「殺菌する(加熱)」の三原則を守りつつ、正しい手洗いを励行してください。

真夏の楽しみは8月9日(土)から23日(土)までの15日間にわたって繰り広げられる熱闘甲子園の第96回全国高等学校野球選手権大会です。鳥取県代表として4年ぶり8度目の出場を決めた溌剌とした八頭高校を応援してください。八頭高校が勝利を収めた日は祝杯をあげ、お酒を飲めない人は冷やした大栄西瓜を食べて夏の匂いを感じながら至福の時を過ごしてください。


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鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中


7月1日から7日までの全国安全週間は、「みんなでつなぎ 高まる意識 達成しようゼロ災害」のスローガンの下に全国一斉に展開されます。全国安全週間は、「人命尊重」という崇高な基本理念の下、「産業界での自主的な労働災害防止活動を推進し、広く一般の安全意識の高揚と安全活動の定着を図ること」を目的に、毎年続けられ今年で87回目を迎えます。各事業所の産業保健従事者は経営トップと歩調を合わせて、それぞれの事業所において安全意識を高め、労働災害の防止に取り組んでください。詳細は当総合支援センターのホームページ、メールマガジン、鳥取労働局のHPなどをご覧ください。

全国安全週間に合わせて、平成26年度鳥取県産業安全衛生大会が7月3日(木)に倉吉未来中心 大ホールで開催されますので、事業所の産業保健従事者は積極的に参加してください。なお、当総合支援センターも共催事業として参加し、事業の周知活動を行うと共に、山陰労災病院のご協力・ご支援をいただき、会場で血圧や血糖の測定、保健指導などを行いますので、大会参加者の方々のご利用をお待ちしております。

6月12日から7月13日にかけてブラジルで開催されているサッカー2014FIFAワールドカップでは、C組の日本は惜しくも1次リーグで敗退して決勝トーナメントに進出できず、サッカーの世界レベルの岩盤を打ち崩すことはできませんでした。
わが国では第二次大戦前のサッカーは、蹴球(しゅうきゅう)と言われていましたが、これは平安時代以後、公家社会で行われた蹴鞠(けまり)の伝統に由来するものです。現在NHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で活躍している織田信長は蹴鞠が上手だったらしく、今風に表現すれば、ザック・ジャパンはストライカーの織田が次々にシュートを成功させて一次リーグを楽々と突破し優勝にまっしぐらでしょうか。

気象庁が発表したこの夏の天候予報によると、西日本の気温は高めの見通しになっていますので、夏本番の7月は事業所や家庭できちんと熱中症対策を講じてください。当総合支援センターのホームページやメールマガジンで紹介している熱中症関連の情報をご利用ください。


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鳥取産業保健総合支援センター 所長 川﨑 寛中

木々の緑も深みを増し、街はすっかり夏の装いに変わりました。6月に入ると本格的な夏に近づいた感じで、特に衣替え(ころもがえ)した中学生や高校生を見ると、こちらまで若返った気持ちになり、すがすがしい感じになります。職場では5月からクールビズが始まっていますが、6月からはスーパークールビズになりますので、おしゃれな軽装で、冷房時の室温を28度に保ちながら、平成26年度第1・四半期最後の月に良い実績をあげてください。

今年4月の鳥取県の人口は57万4,530人で、昨年4月に初めて58万人を割り込んで以来、その後も人口は減少しています。一方、総務省がまとめた4月1日時点で、14歳以下の子どもの数は1,633万人で、33年連続で減少しています。さらに1947年から1949年までの3年間に誕生した「団塊の世代」が2015年には全てが前期高齢者に仲間入りして、高齢化社会が一段とスピードアップされます。わが国でみられる高齢化社会は将来に向けて、15歳以上の人口を労働可能な人口とする労働力人口を確実に減少させますので、現在事業場で現役として働いている労働者は改正高年齢者雇用安定法に基づいて、定年の延長や定年後の再雇用などによって、定年後も労働者が高いスキルを発揮する時代に入ります。

定年後の再雇用では個々の労働者の健康状態が一番の問題点と考えられます。現在労働者は年に1回の定期健康診断(健診)や人間ドックを受け、40~75歳未満の被保険者と家族(被扶養者)で生活習慣病の危険性が高い人には特定保健指導(特定健診)が行われています。厚生労働省のワーキンググループの報告によると、特定健診でメタボリックシンドロームと判定され保健指導(積極的支援)を受けた人のうち、男性で約3割、女性で約4割が、翌年度にはメタボを脱していますので、健診や人間ドックを通じて健康は自分で創るもの守るものと心掛けて、生涯現役の健康づくりに励んでください。

今月の楽しみは6月12日から7月13日にかけて、ブラジルで開催されるサッカーの2014FIFAワールドカップです。ザック・ジャパンの日本選手に盛んな声援を送ってください。